皮膚と心の関係性について
皮膚や心理学を研究している立場として、皮膚と心の関係性を示すことは非常に重要であると考えています。
この論文では、皮膚のバリア機能が、ストレスによって、下がったことを明らかにしました。マウスを使用した実験で、せまいゲージの中に、1匹、5匹、10匹と、それぞれのストレス負荷をかけ、皮膚のバリア機能を測定したものでした。
1匹と5匹では有意差はないものの、やはり、狭いゲージの中に10匹で過ごすことのストレス負荷が、バリア機能を下げてしまうことがわかりやすい図で示されています。改めて、皮膚は心に表れるんですね。
タッチや、皮膚に潤いを与える効果は、ストレスコーピングに役立つ可能性があると言えそうです。
引用文献:
Denda M1, Tsuchiya T, Hosoi J, Koyama J. Immobilization-induced and crowded environment-induced stress delay barrier recovery in murine skin. Br J Dermatol. 1998 May;138(5):780-5.