状態不安に対する筋膜リリースの効果
下の論文は、状態不安を呈する48人のクライアントさんに、
「筋膜リリースを実施した後、状態不安が改善された」
という内容を示したものです。
J Clin Psychol. 1979 Apr;35(2):319-22.
Effects of structural integration on state-trait anxiety.
Weinberg RS, Hunt VV.
Abstract
Studied the effects of the intervention technique of Structural Integration on state-trait anxiety. Matched pairs of Ss were assigned randomly to either the experimental (received rolfing) or control group (N = 48). State anxiety questionnaires were administered beofre rolfing and then again in 5 weeks after rolfing. Results indicated that rolfing caused a decrease in state anxiety when compared to the control group. Results were discussed in terms of the release of emotional tension stored up in the muscles due to Structural Integration.
特に最後の文からは、
「構造統合によって筋肉に蓄積した感情的緊張の解放をもたらしたと考えられた」
と読みとれます。
皮膚の病気がなかなか治らなかった患者さんに、心理的アプローチを行うと、皮膚の状態が改善したという話もあり、やはり、両者から専門的見解を深めていくことに意味がありそうですね。
大脳皮質からの展開だけでなく、脳幹からのアプローチを同時に行い、身体と心の統合によって、根本治療に展開していくものと考えられます。
私たちにできることをしっかりと提供すること、そして、私たち専門外の方々の専門性を知ること、協力することも非常に大切なのだと思われます。